短編映画

高校生映画監督・愛純百葉（あすみももは・17歳）高校生の私は、映画をつくっています。九州の佐賀県在住です。学校に通いながら、脚本を書いて、撮影・編集して、映画祭に出品する。今は、3本目の作品を出品しているところです。中学3年のとき、はじめて自分の映画を撮りました。カメラの撮り方も、脚本の書き方も、見よう見まねの独学でした。でも、「誰かの心を、ほんの少しでも揺らしたい」その気持ちだけは、最初からありました。それから3年。悩んで、試して、壊して、また撮って、私はいまここにいます。まだ、「これが最高だった」と言える作品はありません。でも、「映画でしかできない表現」を信じているし、たとえ時間がかかっても、それを探し続けたいと思っています。こだわったカットがうま...
はじめて聞いた、おじいちゃんの夢。そして、わたしの夢。この映画は、今の自分の気持ちとすごく重なるお話です。高校を卒業して、進学せずに地元でバイトをして暮らしている一華（いちか）という女の子が主人公です。お母さんと、おじいちゃんと3人暮らし。東京で夢に向かってがんばってる親友から「こっちに来なよ」って誘われても、家のことや家計のことが気になって、素直には動けない。夢ってなんだろうって、自分でもよくわからなくなってる。そんな女の子です。でもある日、一華は、これまで聞いたことのなかった「おじいちゃんの夢」の話を聞きます。そのとき、一華の中で、何かが変わり始めます。誰かの夢を知ることで、自分の夢を思い出すことがある。たとえそれが、ずっと昔に諦めたものでも。この...
「好き」だけじゃ、うまくいかない。それでも、好きだから。レイカは中学3年生。お母さんがいなくなってから、妹のユウカの「お母さんの代わり」になろうとしてきました。家のことも勉強もきちんとして、周りから見たら「ちゃんとしてるお姉ちゃん」。でも、ユウカにとっては、そのがんばりがちょっとだけ、重たかったのかもしれません。ある日、ユウカは算数のテストでひどい点を取って落ち込みます。それを見ていたレイカのクラスメイトのミサキが、ユウカに勉強を教えることになるんだけど、ユウカはミサキに「このこと、レイカには言わないで」ってお願いをします。どうして妹はお姉ちゃんに秘密を作ったのか？どうしてレイカは「母親みたいに」なろうとしたのか？そして、ミサキはそのふたりを見て、何を...